梅雨から夏にかけて、爽やかな青色の小さな花をたくさんつけるアガパンサス。
ご近所に咲いたら教えて下さいとお願いして、撮影させて頂きました。
光沢のある細長い葉と、小花を放射状に次々に咲かせていくこの花は、チョッピリ君子蘭に似ているから、和名を「紫君子蘭(ムラサキクンシラン)」と言いますが、君子蘭とは全く違う種類ですし、その呼び名を使われることも現在はほとんどないと思われます。
ユリ科アガパンサス属の総称で、花が開くタイプと、閉じた感じでやや下向きに咲く種類があります。別名は「アフリカンリリー」。
日本には、明治の頃に入って来て、洋風なイメージにもかかわらず、生け花にも使われていたと知った時は、
意外な感じがしました。
モダンな花材ですよね。
ギリシャ語の「アガペ(愛)」と「アンサス(花)」を合わせてアガパンサス、
「愛の花」・・・本当に素敵な名前ですね。
イギリスでは比較的簡単に栽培できるとして人気です。
ロンドンのリージェント・パークにもたくさん植えられていて、花の姿が清々しいと、図案に取り入れました。
紫、青紫、白などがありますが、こちらが最もポピュラーと思っています。
可愛らしい花とすっきり伸びた茎を丁寧にサテンステッチで刺し、そして特徴ある葉っぱを、アウトラインステッチで埋めていくと、本当に魅力的な作品が出来上がります。
暑い夏にブルー系の花を見ていると、少し涼しい気がしませんか?
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