ハート型で、造花のような光沢のあるアンスリウム。
花は、黄色く突き出している芯のように見える肉穂花序(にくすいかじょ)で、ハート型の部分は仏炎苞(ぶつえんほう)です。
サトイモ科アンスリウム属の多年草で、赤や緑、ピンク、白などがあります。
アンスリウムとは、ギリシャ語で「花」と「尻尾」という意味で、英語では「テール・フラワー」。どちらもニョキッとしている花から命名されています。
和名は、苞を見立てて「紅団扇」。日本に入ってきたのは明治に入ってからです。
この図案は、30年ほど前に描かれたもので、私はどのお花もそれまで馴染みがなかったもので、強烈なインパクトがありました。
当時としては、非常に大きな作品でしたので、刺繍糸は太めの5番糸でザックリと刺して、熱帯の花の強さと個性を引き出すようにしました。
30年という月日が経っても、とてもお洒落で素敵な図案だと人気があります。
こちらは、ヴェルツブルグの中央市場の花市に行った時のスケッチから生まれた図案です。
写真は、図案用の水彩画ですが、刺繍すると華やかで心楽しい作品に仕上がります。
ここでもアンスリウムは存在感ありますね。
一覧に戻る