花綴り

オニユリ

夏の庭にオニユリが咲いていました。
最初に植えた時は1本だったのに、年々増えて、ぎっしり茂った大きな青桐の葉の下で、たくさんの花を咲かせてくれました。
隣に向日葵が咲くと、我が家の庭は夏本番! という感じでした。

10年前、家の増築に合わせて庭の草木の整理することになった時、株分けして
友人達に持ち帰って頂きました。
「大事にするね」と言って下さったとおり、訪問した東久留米市のお宅で、
今年も元気に咲いてくれていました。
「永福町から来た鬼百合が丁度咲いていますよ」と教えて下さったので、カメラを持ってお庭にもお邪魔して撮影しました。
「久し振り! 元気にしているねっ!大事にされているのね!」と 心の中で声をかけたら、風で大きく揺れて…まるで「そうです! まだまだ元気に咲き続けます」と応えてくれているようでした。
素敵な訪問と再会でした。

『オニユリ』は、下向き加減に咲いて花弁が強く反り返る形の『カノコユリ』の仲間です。
花色はオレンジで、黒っぽい紫色の斑点が特徴。葉の付け根にムカゴ(植物の芽)を付けて、それが落ちて種の役割をして、増えていきます。
日本全土に広く見られ、根っこはやや甘味があって食用として栽培されてきたようです。
別名は「テンガイユリ」。英語では「Tiger lily(タイガー・リリー)」。
イギリスの作家ルイス・キャロルLewis Carrollの 「鏡の国のアリスThrough the Looking-Glass,and What Alice Found There(不思議の国のアリスの続編)」第2章『生きた花のお庭 The Garden of Live Flowers』に、言葉を話す強くてチョッピリ意地悪な花として登場します。

夏の花は、みんな色が濃くて、青空が似合う元気色ですね。

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