花綴り

サルビア

夏から秋に鮮やかな緋色で楽しませてくれるサルビア。シソ科で次から次と長く咲くので花壇に最適です。学校の花壇にも多く用いられ、子供の頃から身近な花の一つと思います。

花全体は、茎の先が穂となったもので、筒状の萼から長い花筒を持つ唇花が出ています。
花の中から小さな花が出ているように見えますね。

B-221 『サルビア』

小学4年生の時、この唇花を引き抜いて根元の蜜をなめると美味しいというのが広まって、友人3人と、庭のサルビアの唇花を全部抜いて蜜を吸ってしまったことがありました。

いつもニコニコ顔の祖父が「かわいそうなことをして」と悲しい顔をしていたので、叱られるよりずっと心に重く残っています。

先日、一緒に蜜を吸った友人の一人と出会って立ち話をしている横にサルビアが咲いていて、この話になり、サルビアは私達にとってチョッピリ苦いエピソードになっていることがわかりました。

緋色、赤が最もポピュラーかもしれませんが、紫もピンクも白も素敵です。
紫がたくさん植わっていると、どっしりと落ち着いた感じがします。
この作品は、赤と紫の組み合わせで、写真で見るよりも明るく迫力ある作品です。

M-20 『花壇 サルビア』

一つの種類の花を刺していると飽きるのではないかと聞かれることがありますが、同じように見えて、一つ一つ違う表情を持っているので、飽きることなど全くなく、刺し方でこんなにも違う印象になるのかと、感動することさえあります。
夏から秋へと長く飾れる作品です。
どうぞお試しあれ。

 

一覧に戻る
© 2019 株式会社植木紅匠