花綴り

ホオズキ

各地で行われるほおずき市。東京浅草寺の「四万六千日とほおずき市」が特に有名でしょうか。
今年も賑やかに開催されたとニュースで見ました。
「四万六千日(しまんろくせんにち)」は、7月10日の観音菩薩の縁日のことです。

この日にお参りすると四万六千日お参りしたのと同じ功徳があるのだそうです。
古くは、千日分の功徳があるということで、「千日参り」と呼ばれていましたが、江戸時代享保の頃から「四万六千日」と呼ばれるようになったと言われています。
四万六千という数の由来は、諸説あるようですがハッキリしたことは不明だそうです。
御利益の大きい四万六千日(7月10日の縁日)にお盆の草飾りや仏壇に飾るためのほおずきを売る市がたてられ、夏の風物詩として永く親しまれています。

B-916 『ほおずき』

30年ほど前に、浅草に住んでいる友人に案内してもらった時に買ったほおずきの鉢。
夏らしいね、などと家族で話しながら、蚊取り線香のにおいのする縁側に座って
鉢を見ていたのを懐かしく思い出します。
祖父母から実で笛(?)を作って鳴らすことを教えてもらいました。
母は、さらさらっとスケッチをしていました。
この作品は、それから生まれたものです。

完成作品 『ほおずきとカーネーション』

ほおずきは、日本の植物・・・と思いませんか?
私は、そのように思い込んでいたので、イギリスに行った時に
庭園に植えられているのを見てびっくり!
カナダでもドライフラワーでたくさん吊るされていました。
外国で見るほおずきは、新鮮な感じを受けました。
母も、パリの花屋さんで売られているのを見た際に驚いたらしく、その時に描いたスケッチから生まれたのが、この作品。

ほおずきの赤い実を覆っているのは、がくが大きく伸びて変化したもの。
花が終わった後に、がくが実を包むように伸びてくるらしいです。
実ばかりクローズアップされますが、淡い黄色がかった白い小さな花が咲くのです。
ご存知でしたか? ナス科の植物です。

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