ピンクの小昼顔、ハルジオン、黄色の母子草、タンポポ、白い花が可愛いナズナ、緑濃いヨモギの葉が、今はあまり見かけなくなった野辺の風景を思い出させてくれます。
刺繍するのに一番時間がかかるのに目立たないのは、ハルジオン。一輪一輪、ピンクの量や濃さが違い、刺す時にはいろいろ工夫をするけれど、出来上がると一括りになってしまう。是非、細かい違いもご覧下さいませ。
咲いている花と綿毛になったものが同居する蒲公英は、刺繍の題材にピッタリ! 青い小さな花は、オオイヌノフグリです。小さな花なので、屈んでよく見ないと見つけられない、この小花をクローズアップできるのは、刺繍ならでは。綿毛を重くならないように、ちゃんと球体に見えるように刺すことは、とても技術を要します。
暑くなってくる頃にビビットな青い花は清涼感を与えてくれます。インパクトある花色は、月草、青花、藍花とも呼ばれ、青の染料になります。実際には朝方から咲いて午後には萎んでしまうことが多いこの花を刺繍にすることによって、天気も時間も関係なく楽しめるが良いですね!淡グレーの布に鮮やかな青色が映える人気の図案。
都会ではあまり見かけないと思いますが、大きな葉3枚の上にちょこっと咲いて、可愛らしい。実は、花びらに見えるところ(白や赤の部分)は、花を包む咢片で、咢片の中に小さな小さな花が咲きます。右下の白いお花は、キクザキイチリンソウ。「みちのくの野草」シリーズの1枚で、エンレイソウの葉の刺し分けがポイントの図案。今回は布色変更での出品です。
野草なのですが、観賞用に育てられることも多い春の蘭。鉢植えでないものを見ようとすると、かなり気を付けて探さなくてはならないので、山野草好きの方に大人気の刺繍図案。
愛らしく気品に満ちて凛と咲く花と濃い緑の細身の葉が下に流れる組み合わせに惹きつけられ、男性のファンも多い作品。
真夏から秋の野草をぎゅっと詰めた大人気の夏草シリーズの1点。吾亦紅、沼かや、女郎花、つりふねそう、ゆうな菊、フウロ、撫子、せんぶり、みそそばというラインナップ。
つりふねそうは形が取りにくく、花の構造をきちんと承知していないと刺繍するのが難しい。大作なので、制作はとても時間がかかりますが、それぞれの特徴を、いろいろな刺繍ステッチを使い分けて刺繍するのが楽しい。
夏草シリーズ2点目は、ふしぐろせんのう、薄、吾亦紅、サラシナショウマ、よめな、キンポウゲ、みそそば、竜胆という豪華饗宴! オレンジのふしぐろせんのうと濃い紫の竜胆がグッドマッチング。
この夏草シリーズは30年近く前から、衰えることのない人気で、この図案を刺繍したくてご入会下さった方々も多いという植木刺繍らしい自慢の図案です。
一覧に戻る